選手人口の多い野球特有のスポーツ障害である野球肘とランニング動作を行なうスポーツで多く発生するシンスプリントをご紹介致します。異変を感じたらすぐに運動を中止し、適切な処置を行ってください。
投球動作を繰り返すことにより、生じる肘の痛みや障害を総じて、野球肘と称します。 野球肘は、肘の内側に痛みを生じるもの、肘の外側に痛みを生じるものがあります。
野球肘の症状
投球動作を繰り返すことにより、生じる肘の痛みや障害を総じて、野球肘と称します。野球肘は、肘の内側に痛みを生じるもの、肘の外側に痛みを生じるものがあります。内側の痛み | 起こる頻度が最も高い痛みです。 肘、内側には腕を回転させる筋肉、手首を曲げる筋肉、関節の内側を支える内側靭帯があり、投球時、これらの筋肉や靭帯には強い力が掛かります。 この状態が過度に繰り返されると、筋肉と骨が接する所で炎症が生じ、野球肘となります。 |
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外側の痛み | 起こる頻度は内側の痛みと比べて少ないのですが、重い障害となる可能性があるので注意が必要です。 発症初期は内側に痛みを感じますが放置することにより外側の痛みとなる場合もあります。 投球の繰り返しにより、骨軟骨に過度の負荷が掛かり、離断性骨軟骨炎の伸側痛が起こります。 |
野球肘の対策
早期にRICE処置を施し急性の炎症を緩和していきます。
同時に、緊張している筋肉と歪みを生じている関節を緩和させることで、改善が期待出来ます。
(RICEとは休息、冷却、圧迫、挙上の意味)
シンスプリントは過労性脛部痛ともいい、脛骨内側の中央から下にかけての痛みを生じます。スネの内側に沿ってうずくような痛みが生じるのが特徴です。
シンスプリントとは
シンスプリント(過労性脛部痛)はランニングやジョギング等に多くみられるスポーツ障害で、スネの内側に沿ってうずくような痛みに襲われます。運動中は痛みが持続しますが運動をやめると痛みは治まります。
ひどくなると日常生活動作の中でも痛みが出てきますので適切な処置を行ってください。
下腿のランニング障害の中では最も多く、ランニング以外でも強度の高いスポーツで多発する傾向にあります。
シーズンの始めや初心者が急にトレーニングしすぎておこしやすい傾向にあります。
シンスプリントの痛みの原因
シンスプリントは、オーバーユースと足アーチの低下(偏平足)などが関係し、発症すると思われます。硬い地面の上を繰り返し走ると脛骨に直接負荷がかかり、骨に炎症反応が起こると考えられています。
人の足は骨とそれを補強する筋肉によって上からかかる体重を支えています。
足のアーチの崩れ(偏平足)などがおこると骨やそれを補強する筋肉が衝撃を吸収する能力が低下してしまい、足や下腿部、膝、股関節、腰にまで大きな負担がかかり、下半身の骨、筋肉、関節を痛めてしまいます。
足のアーチには縦アーチと横アーチがあります。縦アーチの崩れは一般の人が見ても比較的わかりやすいのですが、横アーチが崩れている人も多く、横アーチの崩れは一般の人が見てもなかなか気付かないものです。
これもりっぱな偏平足なのですが、一般の人がみてもわかりにくいため、自分は偏平足ではないと思われている方も多いと思います。
シンスプリントの治療
スネの内側下方の痛みを感じた場合、シンスプリントの可能性がありますので、 我慢せずに練習を中止し速やかに適切な医療機関に相談することが大切です。治療が速ければ速いほど治癒する期間も短くなります。まずは局所の安静(ランニングの休止)、アイシング(アイスマッサージも)を行ってください。
シンスプリントの予防
運動量を少しずつ増やしていき、運動前はもちろん運動後にも念入りなストレッチを行いましょう。アーチの崩れを抑えるためのインソールの使用も効果的です。靴はクッション性の高いものを選びましょう。